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中程度歯周病(臼歯の抜歯)

7歳 Mダックス ♂

「口臭が気になる」という主訴で来院され、一般的な歯科検診を希望されたわんちゃんです。
診察室での状態は、歯石の付着は中程度で特に歯がぐらぐらすることもありませんでした。
しかし、麻酔下でのプローブ検査とレントゲン検査で、歯の周囲の骨が感染していたため、抜歯処置まで必要なことが確認されました。

1.麻酔をかけて口の中の状態を確認しています。これは、左側から見た口の中の状態です。

2.歯周ポケットが正常かどうかプロービングで検査をします。レントゲン検査で、歯の周囲の骨の状態を確認します。

3.レントゲン検査で、臼歯2本の抜歯が必要と判断しました。
臼歯の歯肉を露出し、根分岐部を確認しています。

4.後臼歯は3根(歯根が3つ)なのでそれぞれ歯根を分割する必要があります。歯を分割し、それぞれの歯を抜歯します。

5.一部の歯を抜歯しました。

6.抜歯処置が終了しました。

7.抜歯した後は歯の周囲の骨が尖っています。骨を丸く削り、歯肉を縫いよせるため、歯肉を切り広げています。

8.歯肉をきれいに縫合しました。

9.反対側の右側の歯は問題なく、スケーリングのみ実施しました。

トリミングなどで実施される無麻酔での歯石除去では、このような内部の問題は改善されません。
歯は綺麗になったけれど、「すぐ、またお口の中が臭いだした」「顔が腫れてきた」という問題が出ることがあります。
スケーリングの際には歯周ポケットを調べ、歯科レントゲンを撮る必要があります。

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